【実施報告】第123回マッセ・セミナー(令和7年7月7日開催)について
論文・レポートの書き方セミナー
「昇任試験で論文が出題されるが、どのように対策すれば良いか分からない」「読み手にとって分かりやすい研修レポートを作成したい」など、論文・レポートの書き方で悩んでおられる方やスキルアップを図りたい方は少なくないのではないでしょうか。日頃から報告や決裁に関する諸文書作成や庁内外への情報共有などで文章を書く機会の多い自治体職員にとって、このような作成のコツを学ぶことは日常業務を円滑に進めることにもつながります。
そこで、第123回マッセ・セミナーでは、関西大学教育推進部教授の岩崎 千晶 様(崎=たつさき)をお招きし、論文・レポートとは何かといった基本的なところから、論文形式に沿った論理的な文章の組み立て方など、論文・レポートを作成するうえでのポイントについてお話しいただきました。

セミナーのようす
研修冒頭では、なぜ書く力を高めたいのか、そのために何が必要なのかを受講生に問いかけながらお話しされました。
1.自律的な書き手に求められること
書く力はスキルであるため、知識を得ることに加えて、時間を見つけて少しずつでも書くことが大切だとお話しされました。
【4つのポイント】
- 書くことが重要だと認識して、とにかく少しずつ書く。
- 書いたものの課題(表記表現・構成など)を自分で判断する。
- 課題を解決するための方法を知る。
- 書くことの楽しさに気づく。
2.論文の書き方
論文とレポートの違いにも触れたうえで、論文の書き方について具体例を用いながらご説明いただきました。
【5つのポイント】
- 先行研究の整理
- 論文で配慮すべき点を踏まえたリサーチクエスチョン(問い)と研究の目的の設定
- アウトラインの作成
- 調査の方法
- 論文でよく使う表現
3.論文評価の観点
論文評価の観点について、よくある躓きも交えてご説明いただきました。難しいながらも、論文を書こうとしている受講生には特に学びの多い箇所であったと思います。

演習のようす
最後に、論文を読む際に確認すべき点とよくある間違い例を学んだうえで、事前課題について受講生同士でピアレビューを行いました。
受講生のアンケートでは、「具体的な事例もあり分かりやすかった」「講義も分かりやすく、演習も楽しくできた」「普段の資料作成等にも活用したい」など、 “分かりやすかった”、“これから職場で実践したい”という前向きな声が多くありました。
更新日:2025年07月14日