先輩職員が語る市町村職員のやりがい 事務職のやりがい

Aさん(20代・入庁3年目・事務職)

私の考える事務職のやりがいは、教育・税・福祉など、これらの業務で市民の生活を直接支えているということです。

行政サービスは市民の生活そのものであり、サービスの結果が形としてあらわれるものではありません。市民が行政サービスを受けられることは当然であり、私たちは法律に則って業務を行う一方で、市民への心づくしを忘れてはなりません。その結果、市民に感謝され、喜んでもらえることは大きなやりがいだと思います。そして、事務職に就いていることを誇りに思うことで、さらなるやりがいにつなげられると思います。

Bさん(30代・入庁9年目・事務職)

私は現在、事務職として市役所で働いています。職員の種類としては、事務職の他に専門的な知識や資格を保有する技術職などがありますが、その中でも事務職として仕事をする魅力を挙げるとすれば、下記に述べる二点があります。

第一に、事務職は外部的な仕事はもちろん、内部的な仕事もこなす必要があることです。つまり、市民の方々によりよい市民サービスを提供することに加え、その市民サービスを提供する職員をサポートする仕事も同時に担うということなのです。市民、職員双方のために仕事をするという点においては、効率よく、迅速かつ正確な事務処理を求められるので、事務職としては仕事のやりがいを大いに感じることができます。

第二に、事務職の職場の豊富さにあります。事務職は、技術職員のように専門的な知識、技術を職務中に利用することはそれほど多くありません。しかし、様々な種類の職場が豊富に存在する市役所においては、事務職という職種は様々な職場で多種多様な仕事を経験することができます。それにより、個人個人が幅広い知識を得て、幅広い人間関係を築くことができるということが大きな魅力です。

事務職は、広い視野で全体を把握する能力が求められる職種です。人数も多数なうえ、技術職員や他の職種に比べると異動範囲は広く、仕事を覚えるのに時間を要します。しかし、これは多様な事務を扱う事務職としての特徴ともいえ、仕事を覚えようと切磋琢磨することで、職員自身の向上心が養われ、事務の効率化も促進されていくのです。

Cさん(20代・入庁2年目・事務職、市民課)

私は、市役所の中でも市民のみなさんが訪れる機会の多い市民課で働いています。住民票の請求や住民異動の手続きなど、市民生活と関わりが深いので、市民課のイメージが市役所のイメージにつながるほど「市役所の顔」といえる職場です。

「ありがとう」と感謝されたときにやりがいを感じるのはもちろんですが、多くの市民対応をすることによって、臨機応変な対応力や市民の視点での物事の捉え方、接遇が身についていることに、やりがいを感じています。

Dさん(20代・入庁6年目・事務職、生活福祉課)

私は、生活保護のケースワーカーとして、生活に困っている方(高齢や、障がい、病気のため就労ができない方等)の相談を受けたり、生活保護の受給者に対して、社会的・経済的自立に向けた指導・助言をしています。

長い間仕事が見つからなかった受給者の方が、就労先を見つけ自立に向けての目処がついたと報告に来られたときや、身寄りがなく途方にくれていた単身の高齢者の方が生活保護を受けることにより元気を取り戻されたときに、やりがいを感じます。

Eさん(20代・入庁7年目・事務職、統計課)

私は、前回の国勢調査の時、統計課で1年間国勢調査実施本部での仕事に従事し、自治会への説明を任されました。説明会では、国勢調査の内容を市民のみなさんにいかにわかりやすく説明できるかがポイントですが、きちんと説明できた経験は、その後の自信につながっています。

国勢調査は5年に1回行われるわが国では最も大きな調査で、職場が一丸となって仕事にあたりました。残業も多かったのですが、みんなで苦楽を共有して無事に調査票を提出したときは、大きな達成感を味わうことができました。

Fさん(30代・入庁10年目・事務職、人事課)

私の職場、人事課では、市の将来を担う人材の採用、育成に携わることができたり、自分たちの将来のための制度(人事評価制度・給与制度)を立ち上げ、形にしていくことができます。

また、年度末には新年度の執行体制を整えるための人事異動業務があります。約1か月間、ほぼ休みなく出勤する大変な仕事ではありますが、終わったときには「成し遂げた」という充実感とともに職場のみなさんとの結束力を感じます。大きな仕事を成し遂げるには、一人では限界がありますが、みんなで助け合って仕事をして成し遂げたときの充実感や連帯感は、仕事をしていく上で大変励みになります。

Gさん(30代・入庁9年目・事務職、広報課)

私は、まちづくりの成果や地域のユニークな取り組みを取材・発掘して発信しています。中にはマスコミに頻繁に取り上げられるものもあり、それが飲み屋などでネタになっているのを小耳に挟むと、次は何を探そうかとワクワクした気持ちになります。